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2021.01.31
愛知の身元保証を行うNPO法人の敗訴判決について
おはようございます。名古屋の死後事務支援協会代表の谷です。来週は立春ですね!寒いのが苦手な私としては春が待ち遠しい限りです。暖かくなるまでもう少しの辛抱です。コロナも含めて風邪などひかないように注意していきましょうね。
さてさて、昨日ネットのニュースを見ていたらこんなニュースが目に入りました。
「死後全額贈与の契約無効 身元保証の愛知のNPO敗訴」(日本経済新聞)
愛知県の安城市にて活動をしている身元保証を行っているNPO団体が、利用者との間で結んでいた死後に不動産を除く全財産を全額贈与するという契約を裁判所が公序良俗違反であるとして、全額贈与するとした契約は無効としたというものです。
また、判決の中ではNPO団体と市や社会福祉協議会との癒着の構造も認定しており、身元保証関連のトラブルにおいてもなかなかに根深い問題を含んでいるような内容にも見えます。
判決理由の中では「契約は不必要で内容も不明確。死後事務処理の費用は50万円ほどなのに、預金全額を受け取るというのは対価性を欠き、暴利と言わざるを得ない」とかなり強い口調で批判しています。
よっぽど、NPO団体側にて不正が行われたと思わせる事情があったのかと推察されますが、私的自治や契約自由の原則があるなかでここまで強く裁判所が批判するというのは珍しいのではないでしょうか。
ただ、死後事務支援協会においても、死後事務委任契約を通して身元保証を行うこともありますので、他人事ではありません。
もちろん、今回の事件のような契約内容が不分明で暴利をむさぼっているなどと言われるようなことは行っておりませんが、死後事務委任契約の特性上どうしてもトラブルが起きた時点では依頼者であるご本人は亡くなっていることとなり、本人の意思を再度確認するということはできません。
ですので、説明責任の重要性と契約の透明性の確保はなによりも大事と強く思い知らされるニュースでもありました。人の振り見て我が振り直せではありませんが、今一度注意喚起をするとともにご利用者の方にご満足いただける死後事務支援を行ってまいりたいと思います。
ご自分の死後の葬儀や遺品整理、各種手続きにて不安をお持ちの場合は死後事務支援協会までお気軽にご相談くださいね。