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2018.08.06
死後事務セミナー開催します。
おはようございます。名古屋の死後事務支援協会代表の谷です。暑くて暑くて大変な夏になりましたね。高校野球も熱戦が繰りひげられているようですが、選手達の体調管理には十分気をつけて貰いたいものです。
さてさて、昨日の8月5日の日曜日ですが、名古屋大須万松寺様で終活講座が開催されました。この終活講座は毎月1回開催される物で、全3部構成で時間は10時~12時で行われています。
今回の講座内容は
1部 お坊さん終活法話 「父母恩重経」から学ぶ、十の恩
2部 最後に送るメッセージ 想いを伝える遺言状
3部 知っておきたいお墓のイロハ 後悔しない墓しまい
でした。
まず、第一部 万松寺 矢倉僧侶による法話。
終活を考える際にどのような事を考えれば良いのかを、僧侶の視点から「父母恩重経」の経典を題材に法話という形でお話しされていました。
子供を想う親の気持ちが綴られた10の恩
- 懐胎守護の恩
- 臨生受苦の恩
- 生子忘憂の恩
- 乳哺養育の恩
- 廻乾就湿の恩
- 洗濯不浄の恩
- 嚥苦吐甘の恩
- 為造悪業の恩
- 遠行憶念の恩
- 究竟隣愍の恩
母親の懐胎の頃から子供が巣立った後まで親はいつまでも子のことを想い、子供の為ならどのような苦難も乗り越え、そして子供の笑顔が見られれば全ての苦労が報われるという親の心のありようを説いた10のお話し。
仕事柄、僧侶の方の説法も良く拝聴させて頂きますが、矢倉僧侶のお話しはご自身の息子さんの実話も混ぜてお話しされていましたので、非常に情感のこもった語り口で身に染みる思いでした。
「廻乾就湿の恩」や「嚥苦吐甘の恩」など、子供がおねしょをした時は子供にはそれまで親が寝ていた暖かい布団へ寝かせ、親は代わりに湿った布団で寝る。美味しい物は子供に譲り、親は粗末な食べ物でも子供の笑顔が見られればなんの苦労もないなど、母親の子に対する思いが綴られた部分では女性の参加者の方がしきりにうなずていたのが印象的でした。
こうした親が子に持つ思いはどの世代でも一緒であり、今自分の終活を考える上でまずは自分の両親の事を考え、これまで親から受けたきた恩をどのように子供達へと引き継いでいくのかを考えてみるのもいいのではないかというお話しでした。
義務教育ではどうしても宗教的中立が求められるので難しいところはあるかもしれませんが、こうした話しを若い頃に絵本や童話などでもいいですので聞かせてあげることで、昨今問題となった、子供の餓死や虐待事件などを減らせるのではないかと思わずにはいられない、そんな心にくる法話でした。
第二部は 司法書士の 水野先生による「想いを伝える遺言状」について
水野先生による遺言状講座では、
- 遺言状があったほうが良いことを何となく理解してもらう。
- 遺言書があっても書き方が良くないと意味がなかったり、トラブルのもとになりかねないことを知ってもらう。
- 想いを伝えることの大切さを知ってもらう。
- 相続法の改正点について、ポイントを把握してもらう。
の四点を軸にお話しされていました。
士業の遺言状セミナーなどでは、どうしても遺言状の種類や書き方が中心になってしまい、どこで聞いても似たよりよったりとなりがちですが、実務経験豊富な先生ですので、実際の体験談を多く交えてお話しされており、「遺言書がないとそんな大変なんだ」というイメージが参加者の方には伝わったのではないでしょうか。
また、近いうちに改正される相続法の改正におけるポイントについても、一般の方は今はまだなかなか聞ける話しではなかったと思いますので、非常に参考になったかと想われます。
第三部は 万松寺の職員の方による「後悔しない墓しまい」について
最近依頼件数が増加しているお墓の墓しまい(改葬)についてのお話しを万松寺の職員の方が丁寧に解説されていました。お墓の改葬に必要な手続きの流れから、どのような書類が必要なのか。また、墓しまい時のトラブルとして良く聞く「離壇料」の実態や実際の相場がいくらくらいなのかといった、お寺さんだからこそ聞けるという話題が多く面白かったです。
今回は参加者のほとんどがリピーターの方ばかりでしたので、省略されたようですが、普段はこの後に納骨堂の見学会なども実施されるとのことで、非常に有意義な終活講座でした。
そして、最後に宣伝となりますが、次回の大須万松寺終活講座では死後事務支援協会としてお話しさせて頂くこととなりました。詳細は下記チラシをご確認ください。
開催期日は 平成30年9月2日(日)
開催時間は 午前10時~12時30分頃まで
開催場所は 大須万松寺白龍館
受講料 無料
となっていますので、お時間のある方は是非ご参加ください。また、おひとり様の死後事務に関する手続きの説明となっていますので、周りにご自分の葬儀などで悩んでいる方がいらっしゃいましたならお誘い上、ご参加していただければ、何かしらの解決策を見つけて頂けるかと想います。
もちろん、僧侶の法話や散骨になどについて聞いてみたい、納骨堂がどんな物が見てみたいという方も大歓迎ですので、皆様のご参加お待ちしておりま~す。