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2022.02.08

葬儀の生前契約と死後事務委任

おはようございます。名古屋の死後事務支援協会代表の谷です。寒い日が続きますね。名古屋でも久々の雪が降り、今年の冬は寒さが長引いている気がします。コロナに混じって花粉症のシーズンも始まりマスクが手放せなくなりますね。

さて、先日下のようなニュースが報道されました。

引き取り手がない死者 県内で200人超 令和元年度以降

身よりのない状態で死亡された方が誰にも引き取られず、葬儀等を自治体が行った件数が増加しているというニュースですね。

身よりがないといってもその状況は様々で、独身でお子さんもおらず、親や兄妹も先に亡くなってしまっているという方から、兄妹や親戚はいるが、仲が悪く絶縁してしまっているといった方などもいます。

こうした方々のケースでは、生前にきちんと準備をしていないと上記のニュースのように身寄りがなく遺体の引取りもされない方となってしまうわけです。

もちろん、身寄りがない方が亡くなった場合であっても、遺体が放置されるということはなく、自治体などで火葬を行い、提携の合葬墓等に入れられることになりますが、果たしてそれが故人の望んだ最後だったのか?といわれるとそれは亡くなった本人にしかわからないことです。

ただ、ひとつ確実に言えることは、もし自分の最後について叶えたい希望があるなら、それは自分自身で準備をしっかりとしておかないと叶えられないということです。

また、敢えて叶えたい希望はなくても、「他人に迷惑をかけない最後にしたい」と考えている方も多くいますが、これも同じ事です。

「自治体が火葬を行い、合葬墓に入れてくれるならそれでいい」と考えていたとしても、自治体としても、火葬~納骨までの間に、故人の親族調査などを行い、親族がいる場合は遺体の引取りの有無を確認し、その間の遺体の保管などもしている訳ですから大変な手間と労力が掛かっている訳です。

こうした実情から、近年は葬儀業者さんにおいても「生前予約」「事前契約」など本人が生前に希望する葬儀の方法やプランを指定しておき、万が一の際には葬儀業者さんが契約に基づき葬儀を実施するというおひとり様に寄り添ったプランも出てきています。

当協会でもおひとり様の方や葬儀業者さんより「葬儀の生前契約をするから喪主になってくれないか?」という相談を受けます。

葬儀の生前契約では、葬儀業者さんにおいて支払いまで生前に終えてしまうケースと、契約だけ事前に行っておき、支払いについては家族やその他の方に行ってもらうというケースなど、葬儀社独自のサービスがあります。

当協会では死後事務支援として「喪主の代行」はもちろん行っております。しかし、相談者の多く、特に葬儀業者さんにおいてはどうしても「葬儀」だけに目がいってしまっているケースがあります。

葬儀の生前契約を考えている方の多くが、ニュースのような身寄りのない方となります。なにも準備しておかなければ、ニュースのように自治体によって火葬が行われてしまうため、そうならない為に自分の意思で葬儀業者さんへと相談に来られた方でしょう。

葬儀の生前契約を検討されている方の多くが身寄りのない方や家族や親戚がいても疎遠な関係、または家族や親戚間の仲は良好だが、お互いに高齢で離れて暮らしているため自分の葬儀の為に負担をかけたくないといった方も最近は増えています。

こうした方々にとっての死後の手続きは果たして「葬儀」だけなのでしょうか?葬儀については葬儀業者さんと生前契約を済ませてあるから問題ないかもしれません。

では、葬儀以外の手続きの準備はされていますか?人が亡くなった場合に行わないといけない手続きは想像以上にあります。

火葬にあたっての「死亡届」はもちろん、
健康保険や年金の死亡届
各種保険証や敬老パスの返却などを含む行政手続き
住んでいた自宅が賃貸なら、遺品整理と賃貸契約の終了手続き
自宅が持ち家なら、自宅をどうするのか?誰かに譲るのか?解体や売却するのか?
公共料金や医療費の清算や解約は誰がおこなうのか?
自分の財産はどうするのか?
相続税等の申告が必要な場合は誰に頼むのか?等々

その方の生活状況や財産状況によって、亡くなった後の手続きは大きく変わってきます。

こうした手続きはどうしても事前の準備から外れてしまいがちです。

もし自分に何かあった場合は葬儀は誰が行ってくれるのだろう?という心配はおひとり様なら誰しも抱える悩みです。

ただ、そうした悩みについては「葬儀業者」さんという心強い相談先があるので、葬儀については比較的相談しやすい状況になっています。

しかし、葬儀以外の手続きについては、「そもそもどういった手続きが必要なのかがわからない」「いろんな手続きが必要なことは知っているが誰に相談したらいいのかがわからない」と相談先や事前の準備の方法が明確ではないためどうしても意識から外れてしまいがちです。

もし、葬儀業者さんにてこうした相談者の方が見えられましたら一言「葬儀以外の準備は大丈夫ですか?」と声を掛けて頂けると、「実はそれも相談したかったんだよ!」とご相談者の方の隠れた悩みを聞き出すことができるかもしれません。

死後事務支援協会では、専門士業のもと喪主の代行をはじめとした死後に必要となる手続きの支援を行っております。

葬儀の生前契約のご相談者の中にそうした心配事をお持ちの方がいらっしゃいましたら、当協会へご連絡ください。

ご相談者の方の生活状況に合わせた死後事務支援についてご提案させて頂きます。

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