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2025.09.01
戸籍の広域交付が予約で1ケ月半待ち!?
おはようございます。名古屋の死後事務支援協会の代表の谷です。
9月に入ったというのにまだまだ暑さは和らぎませんね。依然として熱中症の危険性は高いですので日中の屋外での作業にはご注意ください。
さて、先日名古屋で亡くなられた方のご遺族より、故人の死後の手続きを代わりに行って欲しいという相談を受けました。当協会では、ご本人からの生前の死後事務委任の他、ご遺族からの依頼で故人の死後事務の代行も行っています。
特に遠方に住んでいるご親族としては、何日も宿泊して遺品整理や行政機関への届出等を行うのは負担が大きいため、時間の掛かりそうな部分を当協会にて代行させて頂くケースが多くなっています。
今回の依頼では、死後事務の他にも相続手続についてのご相談もあった為、金融機関や証券会社へと提出する際に必要となる戸籍をご遺族の方にお近くの役場窓口で取って頂き送ってもらうように伝えていました。
現在、役場窓口での戸籍発行業務においては、広域交付制度が始まっており、これまで他府県に本籍地がある戸籍の場合は現地へ行ったり郵送等で申請して取り寄せる必要があったのですが、これがお近くの役場窓口で取れるようになっています。
ただ、この制度は代理人では利用することができないため、代理人が委任状を貰って本人に代わって戸籍を取得しようとする場合は、従来通り郵送等で取得するしかありません。
ですので、本人やご遺族がお近くの役場窓口で申請すれば早ければ当日に故人の出生~死亡までの戸籍が取れたりと、代理人が取得するよりも非常に早く必要な戸籍が揃うこともあり、便利な制度となっております。
ですので、ご遺族が日中に役場にいく時間が取れる場合はご遺族に広域交付制度の利用にて戸籍を揃えて頂き、広域交付制度では取れない部分(傍系の戸籍等)だけを専門家が代行で取得するという方法が主流になりつつあります。
今回のご依頼でも上記のように広域交付制度を利用して戸籍を集めてもらうようにお伝えしていたところ、次の日に依頼者の方から電話が掛かってきて、「今、役場で広域交付の申請をしようとしたのですが、広域交付は予約制で10月の中旬まで全て予約で埋まっていると言われたのですが、どうしたらいいでしょうか?」とのことです。
は?予約制?予約が1ケ月半先まで埋まってる?
これまでも、多数の他府県に本籍地が散らばっているような方の場合は、待ち時間が何時間にも及んだり、場合によっては、次の日に取りに行くという対応になったということは聞いたことはありますが、申請するまでに1ケ月半もかかるというのは初めてききました。
窓口で誤交付したというニュースを聞くこともありますし、戸籍等は個人情報の塊のようなものでもありますので、交付に慎重を期するために時間も掛かっているのでしょうが、それでも長過ぎじゃないですかね。
広域交付制度を利用しての戸籍が必要となるケースは相続が一番利用が多いように感じますが、そんなにも時間が掛かっていたら、期間制限のある相続放棄はもちろんのこと、値動きの激しい有価証券等の相続では売却のタイミングを失してしまうことも考えられます。
人口の多い都市部ではそれだけ亡くなられる方も多く、広域交付制度を利用する市民の方も多いため、時間が掛かってしまうのは仕方のないことでしょうが、せめて次の日と遅くても3日以内には取れるようにしてもらいたいものですよね。
今回のご依頼者のケースでは、予約しても1ケ月半かかるということでしたので、通常通り委任状を利用して郵送申請した方がはるかに早く届きそうでしたので、取れる範囲の戸籍だけ送って頂き、あとはこちらに全てお任せ頂くことといたしました。
広域交付制度を利用する場合は一度役場の市民課に電話して待ち時間等を確認してから伺うと、予期せぬ長時間の待機時間でその後の予定を狂わせなくて済むかもしれませんね。ご注意ください。
死後事務や相続のご相談は名古屋の死後事務支援協会までどうぞ~。