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2021.07.29

死後事務費用の払い方(死後事務受任者は預貯金を解約できる!?)

おはようございます。名古屋の死後事務支援協会代表の谷です。梅雨明け後は連日の猛暑日で体が溶けそうですね。オリンピックの選手たちもこの暑い中大変かと思いますが、熱中症にはお気をつけください。

さてさて、今回は死後事務委任契約を執行する際のお金の話し。先日、死後事務委任契約のご依頼を受けた方からこんな素朴な疑問を投げかけられました。

ご依頼者「銀行に金は残しておくから、そこから死後事務に掛かる経費や報酬を支払ってもらうのはええんだけれども、キャッシュカードを預けて暗証番号を伝えておけばええのか?」

私「いえいえい、キャッシュカードも暗証番号も預けて頂く必要はなく、万が一の際は私たちが〇〇さんの預貯金の払戻し手続きを取りますので、払い戻されたお金から費用や報酬の支払いに充てさせて頂きます」

ご依頼者「そうはいっても、家族でもない人間が他人の預貯金の解約なんてできへんだろ?」

といった、死後事務委任契約に掛かる費用を依頼者の所有する預貯金の口座を解約し、払戻しのされた金額より経費等を支払うという、士業にとっては一般的な金融機関の相続手続きに関する疑問です。

士業にとっては日常業務であったとしても、一般の方からしたら「他人の口座を家族でもない人間がどうして解約できるの?」という疑問は当然にありますよね。

もともと、死後事務委任契約を執行する場合の費用の支払い方法としては、

①預託金から支払う方法
葬儀費用や納骨、遺品整理といった費用を死後事務を実行する人(死後事務受任者)へと事前に預けておき、その中から掛かった経費を支払ってもうら方法

②相続人に清算してもらう方法
死後事務に掛かった費用を最終的に依頼者の相続人に支払ってもらう方法

③信託銀行を利用する方法
信託銀行に予めお金を預けておき、死後事務受任者が領収証等の支払いを証明する書類等を提出して、掛かった費用を清算する方法

④依頼者の預貯金口座より支払いを行う方法
依頼者の方の預貯金口座を解約し残っているお金から支払う方法

細かく上げればその他の方法もありますが、死後事務委任契約を執行した場合の費用の支払い方法として上の方法が主な物になるかと思われます。

①~④の方法はそれぞれメリットデメリットがありますが、私たち死後事務支援協会では基本的には④の依頼者の預貯金口座から清算させて頂く「遺産清算方式」にて行っております。

遺産清算方式の場合は、当然、上のご相談者のように「親族でもない他人(死後事務受任者)が、故人の預貯金を解約できるのか?」といった疑問を持たれることなります。

では、死後事務受任者は死後事務委任契約を受けている事を理由に故人の預貯金を解約できるのか?と言えば、答えは「出来ません」となります。

死後事務受任者が預貯金を解約できないのに、どうやって故人の預貯金から死後事務に掛かった費用を支払うのか?というと、実はここで「遺言執行者」というもうひとつ立場がでてきます。

言葉を整理してみると、
死後事務受任者・・・死後事務委任契約によって依頼者より死後の手続きの依頼を受けた者

遺言執行者・・・遺言書にて遺言の内容を実現する者として遺言者から遺言書中に指定された者

つまり、死後事務受任者と遺言執行者は別々の立場で別々の権限を持っている者となります。

別々の立場と別々の権限を持っているからといって、別々の人間が行わないといけないという訳ではありませんから、
実際には遺言執行者兼死後事務受任者となることも問題ありません。

私たち死後事務支援協会で死後事務委任契約を結んで頂く場合も「遺言書」を作成して頂き、その遺言の遺言執行者として死後事務支援協会を指定して頂いております。

恐らく、ここでまた混乱してくると思いますので、「遺言書」と「死後事務委任契約書」の違いを簡単におさらいしておきます。

「遺言書」は主に自分が亡くなった場合の財産の行方を決めておく書面となります。財産以外の身分事項等についても決めておくことはできますが、法律で定められた「遺言事項」以外には遺言書としての法的保護は及びません。

つまり、葬儀の方法や散骨の希望などを書いておいたとしても、それは遺言事項にはなっていないため、法的な保護は及ばず、あくまで故人の「お願い」となってしまうわけです。

極端な話し、遺言書に葬儀の方法等の希望が書いてあったとしても、それを見た家族がその希望を叶えるかどうかは、家族次第ということになります。

では、そうした遺言書に記載しても確実な効果が見込めない希望を実現するにはどうしたらいいのか?そこで効果を発揮するのが「死後事務委任契約書」というわけですね。

死後事務委任契約は、死後事務を実行する死後事務受任者の承諾を得て締結される契約ですので、死後事務受任者となった者は、勝手に死後事務委任契約に反す行為を行ったり、死後事務受任者に就任することを正当な理由なく拒否することはできません。

ですので、葬儀の方法や散骨の希望など、遺言書に記載しても法的な保護が及ばない内容も、死後事務委任契約書に記載することで、死後事務受任者となった者は「契約内容」を実現する義務が発生することになり、遺言書に記載しておくよりも強い実現性があることになります。

まとめると、死後事務委任契約書を作成された際に死後事務を実現する者が「死後事務受任者」であり、遺言書を作成した際に遺言書の内容を実現する者が「遺言執行者」となるわけです。

これで、死後事務委任契約書と遺言書のふたつの書面とそれぞれの内容を実現する受任者、執行者のふたつの立場があることがお分かりいただけるかと思います。

本題に戻って、故人の預貯金は「死後事務受任者」には解約払戻しはできないことに対する解決策は、「遺言執行者」が遺言執行者の立場で故人の預貯金の払い戻し手続きを行えばいいということになります。

死後事務受任者は故人の預貯金の解約はできないのに、遺言執行者はなんでできるの?という疑問は当然ありますが、答えは簡単明瞭。法律で遺言執行者は預貯金の解約の申し入れをすることができると定められているからです!

無駄に長くなってしまいましたが、結論を書くと死後事務委任契約に掛かる費用の支払いを故人の預貯金から行おうと考えた場合、死後事務委任契約だけでは不可能だが、死後事務委任契約と併せて遺言書を作成して、遺言執行者を定めておくことで、遺言執行者から死後事務に掛かった経費を支払ってもらうように準備することができるようになるということです。

反対に死後事務委任契約書だけの場合は、故人の預貯金口座を死後事務受任者が解約することはできませんので、「預託金」等で予め死後事務に掛かる費用を預かっておかないと、死後事務に掛かる費用を支払えなくなってしまうことになるということです。

こうした部分は多分に相続や法律知識の必要となるところでもありますので、死後事務委任契約をお考えの場合は専門の士業または死後事務支援協会へご相談くださいね。

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