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2023.06.12
見守り・財産管理契約が命を救った。
おはようございます。名古屋の死後事務支援協会の谷です。連日の雨模様で気が滅入りますね。これからの時期は食中毒や熱中症に要注意となります。特に高齢者の方はちょっとした油断から大きな事故にも繋がってしまいますので、ご本人はもちろん周りの皆様も気を付けていきましょう。
さてさて、本日は死後事務委任契約を結ばれた方の見守り契約の中で起きた出来事についてです。
当協会は、死後事務委任契約を結んで頂いた方には定期的な安否確認をメールや電話にて行っていますが、必要に応じて有料のサービスとして財産管理のサービスも提供しています。
当協会を利用されている方は他の身元保証会社と異なり、万が一の保険的な意味合いで契約されている方も多く、比較的若い年齢層の方の契約が多くいらっしゃいます。
そのため、こうした財産管理契約のサービスを利用される方は少ないのですが、高齢者の中にはご利用頂いている方もみえられます。
そんな見守り・財産管理契約を結ばれている高齢者の方の中のおひとりの話しですが、ある日の晩に入所している施設の方より「散歩に出たきり戻ってこられない。自宅に戻られているかもしれないので一緒に室内の確認をしてもらえないか!?」という緊急の連絡が入りました。
なんでも、昼間に散歩に出たきり戻られてきていないとのことで、施設の方も必死に探されている様子でした。ご本人は別段認知症という訳でもなくどこかで迷子になったとしても周りに助けを求めることは出来るはずで、連絡もないのはどこか人の目のないところで倒れているのではないかということです。
急いでご本人からお預かりしている鍵を持って自宅に伺い、施設の方と一緒に室内の確認をしようとしたところ、玄関のバーロックが掛かっていて開くことができません。
バーロックが掛かっているということは室内に人がいるという事ですから、本人は中にいる!と大声で呼びかけてみると返事がありました。
聞こえる範囲で状況を聞いてみると、自宅に戻った時に転倒してしまい起き上がれなかった様子で、近くに携帯もなく助けが呼べなかったご様子。
とにかく室内に入らないと詳しい状況もわからないので、玄関のバーロックの解除を試みます。以前に勤めていた賃貸不動産の管理会社の経験がこんなところで生きるとは!と思いながらも手早くバーロックを外して中に入れる状況に。
ご本人は寝室の床にうずくまっていらっしゃる状況で、意識はありますが転倒の衝撃か起き上がる事ができません。万が一があってはいけませんので、救急車の手配をするのですが、電話を切って数分もしないうちに救急車のサイレンの音が聞こえてきて、「もう来た!」と日本の救急体制の凄さを実感しました。
救急隊員に引継ぎをして、ご本人はストレッチャーに乗せられて運ばれていきましたが、大きな事故に発展しなくて施設の方とほっと胸をなでおろしました。
今回のご利用者の方は、施設入所の際に自宅の管理も頼まれたため、鍵をお預かりしていましたが、鍵をこちらで保管していなかったら、本人は室内にいるかどうかの確認にも手こずり発見までにもっと時間が掛かったかもしれません。
当時はまだ季節的に涼しい時期でもあったのですが、これが真夏の暑い時期だったらと思うと発見までの数時間が命運を分けていたかもしれません。
そう思うと、施設の方が事前に緊急の連絡先や鍵の保管の有無などを確認しており、すぐにこちらに連絡を頂けたことが功を奏したとも言えますね。
死後事務についてのご相談は死後事務支援協会までどうぞ~。