死後事務委任契約が注目されているわけ
死後事務委任契約を必要とする人が増加しています
私自身は長年遺品整理専門の行政書士(第八行政書士事務所)として活動してきており、遺品整理専門の会社に務めていた頃から数えれば既に15年近く遺品整理に関わってきました。
当時はまだ「遺品整理」という言葉もなく、不用品処理やゴミ処分といったカテゴリーで遺品が扱われていた時代ですが、近年の終活ブームもあいまって、遺品整理や生前整理という言葉も定着してきましたね。そんな中、遺品整理の相談などを受けていると、遺品整理の生前予約をしておきたいという方が増えてきているように感じます。
一般的に遺品整理の生前予約というと生前見積りの事を指し、ご本人さんに万が一の事があった時は家族の方から連絡をもらって実際に遺品整理を行うというものです。
通常は生前見積りを出して、万が一の時はその見積書に沿って作業を行いますよという予約となり、実際の作業代金の支払い等は遺品整理が終了した後に相続人の方からお支払いしていただくのが一般的です。
ですので、遺品整理業者の感覚としてはご家族の方が依頼者という感じになります。ただ、近年はそうした事前に自分が望む作業を自分の意思で決めておいて、自分にもしもの事があった場合は家族から依頼するという方法ではなく、家族の関与なくして全ての作業を終わらせておく方法を探されている方が増えてきています。
死後事務委任契約とは?
そもそも死後事務委任契約とは何か?というと、死後事務委任契約とは「死後」の「事務(手続き)」を「(第三者に予め)委任」しておく「契約」ということになります。
そうなると、死後事務って何?となりますよね。死後事務とは誰かが亡くなった時に必要となる手続き全般を指しており、具体的に言うなら、「遺体の引取り」、「葬儀」、「埋納骨の手続き」「遺品整理」「各種届出」のように誰かが亡くなった場合にその家族が行う故人に関する手続きの全てが「死後事務」となります。
そして「死後事務委任契約」とは、この死後に必要となる手続き全般について信頼できる方に予め委任契約という形で契約を結んでおくことを言います。
この死後事務委任契約はもともと第三者に依頼することを前提としたものですので、委任を受ける方(受任者)は家族以外の他人であってもかまいません。
実際に依頼される方はどういった方々か
死後事務委任契約を依頼される方の多くは下記のような方々が多いのではないでしょうか。
身寄りの無い方
おひとり様の増加や長生きした結果として、自分の死後の手続きを託せる子供や兄弟がいないといった方。
家族に迷惑を掛けたくないと考えている方
家族仲は悪くないけれども、お互い住んでいる場所が離れており、高齢で足腰が悪いなか自分の葬儀の為にわざわざ足を運んでもらうのは申し訳ないと考えている方。
付き合いの薄い親族には頼み辛い方
相続人という形では親族はいるけれども、ほとんど付き合いの無い甥や姪だったりすると、自分の葬儀やその他の手続きの為に会社を休んだり、家族の介護を他人に任せてまで何日も自分の為に動いてもらうのが申し訳ないと考えている方。
家庭の事情で兄妹と仲が悪い方
過去に親の遺産を巡って相続で争っていたり、現に今も争いが継続中でお互いに連絡を取り合っていないなど、家庭の事情で兄妹間の仲が険悪のような場合はいくら自分の葬儀であったとしても、気持ちの面で頼りたくないと考えている方。
おひとり様や単身者の方の強い味方
死後事務委任契約は上で述べているように、信頼できる第三者に自分の死後事務を事前に依頼しておく委任契約です。
ですので、おひとり様や単身者の方、高齢で周りの家族が全ていなくなってしまったような方にはとても利用価値の高い手段となっています。
自分が死んだら誰が葬儀や遺品整理を行ってくれるのだろう?
そんな心配をされている方は一度当協会にご相談ください。
死後事務委任契約に限らず専門の士業があなたの状況にあった方法をご提案させて頂きます。
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